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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第02話 『ゆうしゃめんま』

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『じんたん…わたしのお願い…叶えて…』「やっぱじんたん、つえーよぉ!」

めんまが願いを叶えてもらう為に戻ってきたなんて黄泉帰りみたいだと喜ぶぽっぽ。辺りを探し回りますが、ここにめんまはいないから無意味です。
じんたんの言葉をあっさり信じ、それは凄いことだというぽっぽの反応は昔と変わらないまま。じんたんもついつい過敏に反応してしまいます。
それはともかく、この秘密基地はぽっぽが日本にいるとき限定の使用場所なのだといいます。彼は高校に行かず、バイトでお金を貯めては世界中を
旅して回っているのだとか。『あんなにチビだったのにやたらデカくなって……。だけど……』「変わらない……な」そう呟くじんたん。
めんまのお願いのことですが、「あいつ、じんたんの持ってる“ですよ。”のサイン欲しいとか言ってなかったっけ?」それはない。ならもしかして…

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夜の道、めんまはとぼとぼと一人で外を歩いていました。そこで可愛らしい犬を発見。めんまは嬉しそうに、撫でようと近くまで駆け寄りますが、
めんまの存在に気づいてか、怯えて吠えまくる犬。そしてめんまが見えない飼い主は何が起こったのかわからずに、連れて行ってしまいます。

一方、あなるは友人たちと一緒にWcDonaldに来ていました。あなるがじんたんの家に行ったこと、引きこもりの相手をさせられたことに対して
友人たちは最悪だったなと同情しますが、それはつまりはじんたんをバカにしているということでもあります。優しいあなるは彼をフォローすべく、
なんとなく気が乗らないことがたまにあるのではないかと言います。「私だってたまに……ううん、よくあるしさ」彼女の言い分は納得できても、
暗い奴と一緒にされたくないと友人たちは言います。今頃鳴子でエロい事考えているよ絶対と茶化し、赤面するあなるでしたが、その時…ガタッ…!
…とあまりに彼女たちがうるさかったか、近くの席にいた女子高生が立ち上がり、不機嫌そうに去っていきます。「つるこ……?」
彼女が誰なのか、あなるには見覚えがありました。席には一冊のノートが置き去りにされており、それを届ける為にあなるはつるこの後を追います。

「つるk……鶴見さーん!」「こういう時は放っておいてくれていいから」「え…?」

自分を追ってきたあなるに、つるこは彼女の手からノートを取り上げ、底辺高校に通っている彼女と話しているのを見られたくないからと言います。
お礼も言わず、それだけを言って去っていくつるこに「人がせっかく持ってきてやったのに!」と叫ぶも「頼んでないから」と冷たい反応。
「あーっ! ダメダメやめて!」険悪な二人を止めようと、ちょうど通りがかっためんまが間に入りますが、彼女が見えない二人の口論は続きます。
「いつからそんな偉そうになったのあんた! 昔は、いつもおどおどしてて!」と言うあなるを、昔から人に影響されやすいところは変わってないと
つるこは挑発します。「昔はいっつも、本間芽衣子の真似してたのに」その名にあなるは動揺し、涙ながらに叫びます。

「死んだ子の名前、軽々しく口にすんな!」「自分で言って自分で辛くなるなんて…救えないわねホントに。」

あなたも……ゆきあつも。その名に、再びあなるは反応しました。ゆきあつ…彼もまた、めんまのことを忘れることができない中の一人なのだから。
そしてつるこはその場を去っていき、あなるはその場にしゃがみ込んでしまいます。「めんま…」そう口にし、思い出すのはあの夏の日…

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『めんまみたいに……なりたかった』
あなるがそう望んだ、あの夏の日。あなるはじんたんがめんまのことを好きなんでしょとけしかけました。
その一言こそがすべて崩れ去るきっかけとなってしまった…。だからこそ人一倍に罪悪感を感じるあなる…。そこで携帯から呼び出しがあり、
あなるは駆けていってしまいます。その後、一人で歩き続けるめんま。「めんま、どこに帰ればいいんだろう…?」果たしてめんまが帰る場所は…?

“無用心”いつも通り変なTシャツにメガネをかけてカモフラージュをしたじんたんは、ゲームショップにて怪しい行動をとっていました。
探していたのはのけぞりモンスター(のけモン)。店員に声をかけられ、たじろぐじんたんでしたが、そこに「遅くなりました」とあなるが現れます。
のけモンとはメジャーなゲームタイトルのパクリのようでオパールやエメラルドなど様々な種類が出ているのですが、彼が買おうとしていたのは、
「……金」何年も前に出たゲーム。それを買おうとしたのは、めんまがレアのけモンを欲しがっていたからで、願いに関連していると思ったから。
ということで、あなるが差し出したのけモンGOLD(中古)を購入するじんたん。何年も前に出たゲームで、しかも中古なのに値段は4571円。

「言っとくけど、良心的な値段なんだからね。もうなかなか手に入らなくて、プレミアついてんだから」

そう言って、じんたんにゲームの入った袋を差し出すあなるでしたが、なかなかそれを離そうとはしません。「宿海さぁ……」そこまで言いかけ、
あなるは袋を離します。「なんでもない。ありがとうございました!」果たしてあなるは一体何を言おうとしていたのでしょうか…?
そして帰宅したじんたんは、ご飯も食べずに部屋へと戻り、ゲームを始めます。めんまはまだ帰ってきません。どうしてじんたんしか見えないのか?
疑問は尽きませんが、やがてゲームをプレイしている途中で、じんたんがいつの間にか寝てしまった頃、めんまがひっそりと帰ってきます。
そこでじんたんがやっているゲームが何なのかに気づき、それに嬉しさを感じながら彼女はそっと彼に寄り添います。

「ありがとね……じんたん」

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翌朝。ランニングで外を走るゆきあつ。思い出すのはあの夏の日のめんまのこと…。するとそんな彼の前に新聞配達をするぽっぽが現れます。
「よう!ゆきあつ」「あっ、ぽ……久川」「昔みたいにぽっぽでいいって。つれないじゃぁん……ゆっきー」「その呼ばれ方は初めてだ」
挨拶もそこそこに、ぽっぽはめんまがじんたんのところに黄泉がえりしたという話を切り出します。「あいつ……今さら……」ぽっぽの話を聞いて、
ゆきあつは拳を強く握りしめます。ずっと思い続けていたのに、結局めんまが頼ったのはじんたんだったことがショックなのかもしれません。

そしてようやく目覚めたじんたん。目の前にいたのはお風呂あがりのめんまでした。3話までにお風呂関係のシーンがあるアニメは良作の法則…。
するとそこに玄関の呼び出しベルが鳴り、ぽっぽがやってきます。昨日の残りの焼肉を食べながら、話を聞くと、彼が持ってきた情報によれば、
レアのけモンはケーブル通信で交換することによって手に入るのだといいます。”みんなじゃなきゃ叶えられない”とめんまが言っていたのは、
もしかしたらこのことかもしれない。どうやらゆきあつから得た情報のようですがこれは秘密の話。ここでじんたんの肉をとって食べるめんま。
普通に食べられるんかいっ!?ぽっぽは見ていないようでしたが、これめんまのことが見えない側からすると一体どうなってるのかな?

「そうか、じゃあもう一個のけモンのソフトを手に入れれば…あと他にのけモンを持ってるとすれば……」

昔のようにメガネをかけたあなるは皆で写った写真に触れながら昔を思い出します。「やっぱり……可愛いな」彼女が言うそれはめんまのこと。
自分の癖っ毛やメガネが大嫌いだったあなるはさらさらの髪のめんまに、じんたんに好かれているめんまに憧れを感じていました。
しかし、そんなめんまからお揃いのシールをゲーム機に貼ってもらったのにも関わらず、あなるはあとでこっそりそれを剥がそうとしてしまいます。

「めんまが大好きなのに……大っ嫌いで……」

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その後、手伝いに駆りだされたあなるが嫌々水まきをしていると、そこにぽっぽ・じんたん・めんまがのけモンをしようと誘いにやってきます。
あなる母も久しぶりに家に来た二人を懐かしがっているようで、昨夜、あなるが作ったゼリーを食べるかどうか聞いてきます。それに食いつくぽっぽ。

「うっひょー。あなるのゼリー!」「その呼び方やめて!!」

やっぱりこういうのって子供の頃だけに許されるあだ名で、成長した今となってはあなる自身も恥ずかしいんですね。時の流れを感じさせます…。
レアのけモンはめんまのお願いだということで、何だかんだでのけモンに付き合うことになるあなる。急いで部屋にあるのけモンを探します。
ですが当のめんまは皆が悲しい気持ちになってしまうと、皆のところへなかなか行けず…。皆のところに行こうとしないめんまを気遣うじんたん。
そしてめんまの腕をひき、皆のところに連れだします。そこでようやく几帳面にも名前が書かれたのけぞりモンスターのソフトを発見!

早速二人でゲームを始めることにします。ちなみに、その間ぽっぽはボボーボの漫画を読んでいるだけ。まずレアのけモンを手に入れるためには、
ポイザーンガンガルガを交換すればいいのですが、ポイザーンはフィールドに現れないため、ポイットから進化させなければならないようです。
鈍臭いじんたんにゲーム機を貸すように言うあなるでしたが、あなる自身のゲーム機には、めんまが貼ってあげたお揃いのシールが貼ってありました。
剥がそうとした跡はあるものの、もう二度と剥がれないように、しっかりと修繕をした状態で…。やっぱりあなるはあの頃とは変わっていない。
そんなことを実感し、みんなが楽しく遊んでいる時間が戻ってきたことで、めんまの目からは自然に涙が溢れてきていました。

「……こういうの、なんだか久しぶりで、うれしいな…」

その頃、ゆきあつはクローゼットから取り出した服の匂いをかぎ「めんま…」と何かを思い出していました…。ちょっと色々な意味でヤバすぎです。

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夜。ぽっぽもめんまも寝てしまった中、じんたんとあなるはなおも頑張ってゲームを進めていました。そしてついに……「できたポイザーン!」
喜びを分かち合う二人はおもわず両手でハイタッチ!その後自分のしていたことに気づき「ありがとな……安城」「べ、別に。暇つぶしになったし」
照れるあなるは、協力した見返りにじんたんに「学校、来なよ…」と言います。それは些細なことかもしれないけど、じんたんにとっては大きなこと。
ぽっぽも起きてきたようで、あとはケーブルをつないで交換するだけ。じんたんがケーブルを繋ぎ、レアのけモンの“なかよしきんぐ”が生まれます。

「のけモンゲットだぜー!」「良かったね、じんたん」

のけモンは手に入れましたが、相変わらずそこにいるめんま。どうやらお願いは違ったようです。ですがめんまも喜んでおり、今はそれだけで十分。
帰り道。「め・ん・まの最近は~楽しいことばっか~♪」と喜び走るめんま。冒頭のですよ。ってあれかwwwwあ~い、とぅいまて~んのww
どうやらめんまも最近楽しいことばかりで嬉しいようです。そしてじんたんもまた皆でいることで楽しさを感じているようでした。

『俺のトラウマはまだ消えようとしないけど、明日があるなら、謝るのはゆっくりでいいかと思う』



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